VIX指数 > VIX指数に直接投資して安定した利益を得る方法
著者:VIXパンダ 更新日:2025年1月16日
VIX指数に直接投資して安定した利益を得る方法
VIX指数とは
VIX指数は、アメリカのシカゴ・オプション取引所が作り出したボラティリティ・インデックス(Volatility Index)の略称です。
VIX指数はS&P500を対象とするオプション取引の値動きを元に算出・公表されています。
VIX指数は投資家心理を示す数値として利用され、数値が高いほど投資家が相場の先行きに不透明感を持っているとされており、「恐怖指数」という別名が付けられ、様々な関連商品が出ています。
詳しくはこちらです→VIX指数
一方、VIX指数は株やFX、債券といった投資商品と比べ、知名度が低いです。
そのため、
・どうやったら投資できる?
・VIX指数関連商品のどれに投資したらいいかわからない
・VIX指数に投資して本当に利益が得られる?
といった疑問も聞かれます。
そのような疑問を解決し、VIX指数へ投資して安定した利益を得る方法を紹介します。
- VIX指数への投資で高い利益が得られる理由
- VIX指数関連商品一覧
- VIX指数関連商品の選び方
- VIX指数へ直接投資(取引)するには?
- VIX指数のトレードルールと投資(取引)成績
- VIX指数投資のメリットとデメリット
1.VIX指数への投資で高い利益が得られる理由
下の図は、VIX ボラティリティ指数3ヶ月の2006年1月~2021年10月までの、過去10年以上のチャートです。
上のチャートをみてお分かりのように、VIX指数には
・VIX指数は平常時10~20の間を推移
・投資家が相場の先行きに不安を感じた時に上昇する(高く跳ね上がる)
という特徴があります。
この値動きは、投資対象として見ると、とても魅力的な値動きをしています。
株で例えると、底値がわかっていて、将来上昇が約束された銘柄を買うようなものです。
しかも、上がりっぱなしではなく、上がって一定期間すると、また元の価格帯(10~20)に戻ってくれるため、買いのチャンスがいつでもやってきます。
私は最初このチャートを見たとき、とても興奮したのを覚えています。
2.VIX指数関連商品一覧
VIX指数と、VIX指数に連動する指数に投資可能な商品には以下の種類があります。
名称 | 内容 | 日本の 銘柄コード カッコ内は 米国コード |
詳細 |
VIX ボラティリティ指数 (VOLATILITY S&P 500) |
S&P500(SPX)の今後30日間の 価格変動の大きさを測定 |
日本なし (VIX) |
詳細確認 |
VIX ボラティリティ指数3ヶ月 (CBOE S&P500 3 M Volatility ) |
S&P500(SPX)の今後3か月間の 価格変動の大きさを測定 |
日本なし (VXV) |
詳細確認 |
VIX短期先物指数ETF | VIX先短期物指数にロールオーバー コストを加え、円換算したもの |
1552 (VXX) |
詳細確認 |
VIX中期先物指数ETF | VIX中期先物指数にロールオーバー コストを加え、円換算したもの |
1561 (VXZ) |
詳細確認 |
米国VIブルETF | VIXボラティリティ指数に連想し 1.5倍動く |
日本なし (UVXY) |
詳細確認 |
米国VIベアET | VIXボラティリティ指数に 逆連想し-0.5倍動く |
日本なし (SVXY) |
詳細確認 |
iPath VIX中期先物指数 連動受益証券 |
「VIX中期先物指数」を 円換算した指数に連動 |
2029 米国なし |
- |
iPath VIX短期先物指数 連動受益証券 |
「VIX短期先物指数」を 円換算した指数に連動 |
2030 米国なし |
- |
NEXT NOTES 日経平均VI先物指数 ETN |
日経平均株価に関する ボラティリティ指数に連動 |
2035 米国なし |
詳細確認 |
VIX指数関連商品をずらっと並べましたが、これらすべてが投資に適しているわけではありません。
次に、投資に適したVIX指数関連商品の選び方について紹介します。
3.VIX指数関連商品の選び方
VIX指数関連商品を選ぶ際、注目するのは下の2点です。
- 流動性
- 過去の値動き
流動性
流動性が低い=買い手・売り手が少ない状態では、買い気配と売り気配の値段に差が出てしまい、手数料(スプレッド)を多く取られてしまいます。また、売ろうと思っても買い手がつかないといった事態も起こってしまいます。
過去の値動き
VIX指数関連商品が過去どのような値動きをしたかによって、今後、どのような値動きをするのか、ある程度予測できます。
これら2点から、投資に適したVIX指数関連商品は、VIX ボラティリティ指数3ヶ月(VXV)です。
根拠の詳細はこちらです→リスクヘッジ(投資)に利用できるVIX指数の選び方
4.VIX指数へ直接投資(取引)するには?
VIXボラティリティ指数3か月(VXV)はCFD※という取引形態でのみ、購入できます。
※CFD:簡単に言うとFXと同じ証拠金取引で、FXの投資対象が外貨だけなのに対し、CFDの投資対象は商品や株価指数など様々です。
さらに詳しく→CFDとは
CFDは、信用取引やオプション取引などの難しいルールは一切なく、株やFXなどの投資経験があれば、問題なく利用できます。
5.VIX指数のトレードルールと投資(取引)成績
VIXボラティリティ指数3か月(VXV)(以下、VIX指数といいます)を投資に活用することで、どの程度の利益を得られるのか検証した結果を示します。
トレードルール
VIX指数は通常10~20で推移し、テロや何らかのアクシデントで市場が先行き不透明になると、20を超え、それが落ち着くと10~20に戻ります。
つまり、通常状態でVIX指数を保有し、数値が上がると売却するという手法をとることで、利益を得られるか検証しました。
具体的には、以下の売買条件を検証しました。
売買単位:VIX指数×100
例)VIX指数19.5の場合、19.5×100=1950ドル分(約20万円)のVIX指数を購入することになります。
購入条件
- ルール1:19.5に指値で購入
- ルール2:19.5に指値で購入後、15.5まで下がったら指値で追加購入
- ルール3:15.5に指値で購入後、13.0まで下がったら指値で追加購入
売却条件
- ルール1の売却条件:24.5で指値で売却
- ルール2の売却条件:19.5で指値で売却
- ルール3の売却条件:19.5で指値で売却
これらのトレードルールで、VIX指数に投資した結果を下の表に示します。
VIX指数の投資成績
年 | VIX指数の 売買回数 |
VIX指数の 売買損益 (カッコ内は 日本円換算) |
最大投資金額 | リターン |
2008年 | 3回 | +1500ドル(+16万7685円) | 1950ドル | +76.9% |
2009年 | 0回 | - | - | - |
2010年 | 1回 | +500ドル(+4万6485円) | 1950ドル | +25.6% |
2011年 | 2回 | +1000ドル(+8万7717円) | 1950ドル | +51.3% |
2012年 | 1回 | +500ドル(+3万8440円) | 1950ドル | +25.6% |
2013年 | 5回 | +1450ドル(+12万5686円) | 4800ドル | +30.2% |
2014年 | 8回 | +2350ドル(+24万7314円) | 4800ドル | +49.0% |
2015年 | 6回 | +1800ドル(+21万5298円) | 3500ドル | +51.4% |
2016年 | 4回 | +1400ドル(+16万8294円) | 3500ドル | +40.0% |
2017年 | 0回 | - | - | - |
2018年 | 6回 | +2400ドル(+26万5488円) | 3500ドル | +68.6% |
2019年 | 4回 | +800ドル(+8万7840円) | 3500ドル | +22.8% |
2020年 | 3回 | +1000ドル(+11万700円) | 4850ドル | +20.6% |
2021年 | 4回 | +2000ドル(+23万180円) | 1950ドル | +102.6% |
2022年 | 1回 | +500ドル(+5万7315円) | 1950ドル | +25.6% |
2023年 | 1回 | +500ドル(+6万5665円) | 1950ドル | +25.6% |
2024年 | 3回 | +1500ドル(+21万8430円) | 1950ドル | +76.9% |
合計 | 51回 | +1万9200ドル(+213万2517円) | - | - |
売買回数は年に数回と少ないですが、年利換算すると売買チャンスのなかった2009年・2017年を除いて、全てプラス運用になっています。
また、投資資金に対するリターンも+20.6%~+102.6%(平均リターンは42.3%)と、効率よく利益を出していることがわかります。
今回は、VIX指数×100を売買単位としましたが、最低売買単位はVIX指数×10※ですので、約2万円から取引できます。
※GMOクリック証券CFDの場合
また、レバレッジは1倍として検証しましたが、2倍、3倍とすることで、さらに年利を上げることができます。
CFDのレバレッジについてはこちらです→CFDのレバレッジとは
この投資法の注意点として、GMOクリック証券CFDでは、VIX指数を「買い」で保有していると、マイナスの価格調整額が発生してしまいます。
ですので、価格調整額が発生する前にVIX指数を売却し、発生後に買い戻すことをオススメします。詳しくはこちらです→価格調整額を回避してVIX指数を保有する方法
実際にVIX指数に投資した例
↓2月21日、早速トレードチャンスが来ましたので米国VI・買いで購入です。
(GMOクリック証券CFD利用 購入レート15.49・ロスカットレート9.00・指値19.5)
※ロスカットレート9.0の設定根拠:米国VIは過去に10を下回ったことがないため、9ならロスカットされる可能性がほぼないと考えました
↓5月9日、指値19.5で約定しました。
↓7月3日、米国VI・買いで購入です。
(GMOクリック証券CFD利用 購入レート14.48・ロスカットレート9.00・指値19.5)
↓8月5日、指値19.5で約定しました。
売買結果からもわかるように、VIX指数の数字を見るだけの投資法で、とても簡単です。
6.VIX指数投資の メリットとデメリット
VIX指数への投資は、メリットもあれば、デメリットもあります。
デメリット
- いつVIX指数の価格が上昇するかわからない
- 価格調整額※が発生する
メリット
- 底値がわかっているので、暴落の心配がなく、安心して保有できる
- 上昇するときは、倍以上上昇するので、少額投資でも高い利益を得られる
- 株の暴落や、為替の円高局面で上昇しやすいので、分散投資に向いている
※価格調整額の説明と回避法はこちらです→VIX指数の価格調整額と回避法
デメリットと比べて、メリットがはるかに大きい投資商品です。
VIX指数の取引に有利なCFD業者
CFD業者の中でも、VIXボラティリティ指数3か月(VXV)に投資可能なCFD業者は、GMOクリック証券CFDと、IG証券CFDです。
2社の詳しい比較はこちら→VIX指数取り扱いCFD業者を比較
・VIX指数を取り扱う数少ないCFD業者
・VIX指数の最小取引単位はCFD価格の10倍と、気軽に取引できます
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・預けた証拠金は全額信託保全かつ全額分別管理で安心
・口座開設、口座維持料金とも0円で、口座開設にお金がかかりません
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VIX指数は通常10~20を動くので、買い時・売り時がわかりやすい by VIXパンダ