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国際のETF VIX中期先物指数(1561)の今後の見通しを予想
国際のETF VIX中期先物指数(銘柄コード1561)は、毎年値を下げ続けています。
長期保有しておけば、数年後には価格が上昇していくのでしょうか?
そこで、この疑問を解決すべく、国際のETF VIX中期先物指数の見通しを、以下の点から調べました。
- 国際のETF VIX中期先物指数(1561)の過去のチャート
- 国際のETF VIX中期先物指数(1561)は何に連動する?
- 国際のETF VIX中期先物指数(1561)が下がり続ける理由
- 国際のETF VIX中期先物指数(1561)の今後の見通しは?
国際のETF VIX中期先物指数の過去のチャート
国際のETF VIX中期先物指数は、2011年12月1日からサービスを開始しました。では、サービス開始から2017年1月までの、国際のETF VIX中期先物指数の過去の値動きをチャートで見てみましょう。
上のチャートからは、時間の経過とともに国際のETF VIX中期先物指数が小さくなっていることがわかります。
2011年12月1日に125600でスタートした指数は、約5年後の2017年1月30日には、21900と、6分の1程度まで下がっています。
これだけ下がると、今後は価格も反発してくるかもしれません。
でも、本当に今後、上昇が期待できるのでしょうか?
そこで、国際のETF VIX中期先物指数は何に連動するのか調べてみました。
国際のETF VIX中期先物指数(1561)は何に連動する?
国際のETF VIX中期先物指数は、株と同じように銘柄コードがつき、証券会社で売買できますが、企業の株価ではありません。
簡単に言うと、VIX指数の先物に連動します。VIX指数は、平常時は低い値で、株価の暴落時は逆に暴騰します。
そのため、下のような株価暴落イベントでは、国際のETF VIX中期先物指数も上がりました。
イベント発生日 | イベント内容 | イベント前の指数 | イベント後の指数 |
2015年8月24日 | 中国発の世界同時株安 | 31700 | 35500 12%UP↑ |
2016年6月24日 | イギリスの国民投票でEU離脱が決定 | 27720 | 31700 11%UP↑ |
2016年11月8日 | アメリカ大統領選でトランプ氏が勝利 | 22520 | 25390 11%UP↑ |
いずれのイベントでも、1日で10%以上の価格上昇がありましたが、すべて一時的な上昇で、数日で元の水準まで戻っています。
国際のETF VIX中期先物指数(1561)が下がり続ける理由
国際のETF VIX中期先物指数は、VIX指数の先物に連動するという話でした。
VIX指数については、先ほどの説明で暴落時に上がるものと理解できたと思います。
実は、国際のETF VIX中期先物指数は、VIX指数に連動するからでなく、VIX指数の「先物」に連動するために、下がり続けるのです。
先物とは、将来の売買についてあらかじめ現時点で約束をする取引です。そして、売買できるのは、「将来」が来るまでです。
国際のETF VIX中期先物指数は、5か月先のVIX指数を売買します。
例えば、2月1日(今日)、7月1日(将来)のVIX指数を売買するという感じです。そして、7月1日のVIX指数を売買できるのは7月1日までです。
(なお、取引できる期限(7月1日)は、先物の世界で限月といいます。)
VIX指数は、株価が暴落すると上がります。逆に、平常時はVIX指数は下がります。
つまり、平常時は7月1日に近づくほど、株価暴落の可能性が低くなりますので、VIX指数が下がります。
そして、7月1日が来ると、次の先物(限月12月1日)に乗り換えます。
これで、限月(取り引き期限)がさらに5か月先延ばしになります。
将来が12月1日になったVIX指数は、将来が7月1日のVIX指数より、5か月多くの期間があるため、株価暴落のリスクも高くなります。
そのため、
限月12月1日のVIX指数の価格 > 限月7月1日のVIX指数の価格
と、下図のようになります。
上図の場合では、
7月1日:90に下がった限月7月1日のVIX指数を売却し、限月12月1日のVIX指数を100で購入
12月1日:90に下がった限月12月1日のVIX指数を売却し、限月5月1日のVIX指数を100で購入
となります。
つまり、低くなったVIX指数を売り、高くなったVIX指数を買うため、5か月ごとに損失が発生します。
これが、国際のETF VIX中期先物指数の価格に反映され、価格が徐々に下がっていきます。
なお、国際のETF VIX短期先物指数より下落が緩やかな(下落率が低い)理由は、
国際のETF VIX短期先物指数が、
「1か月先のVIX指数を取り引きする=1か月ごとに損失が発生する」
のに対して、
国際のETF VIX中期先物指数が、
「5か月先のVIX指数を取り引きする=5か月ごとに損失が発生する」
ためです。
本当はもっと複雑な計算ですが、イメージはそのような感じです。
国際のETF VIX中期先物指数(1561)の今後の見通しは?
将来の株価を予測することは不可能ですが、VIX中期先物指数の今後の見通しは、ある程度予想することができます。
下の表は1年単位で区切った、国際のETF VIX中期先物指数の推移です。
年 | 国際のETF VIX中期先物指数 1月1日の価格 |
国際のETF VIX中期先物指数 12月31日の価格 |
1年間の下落率 |
2012年 | 109000 | 59700 | 45.2% |
2013年 | 58800 | 40400 | 31.3% |
2014年 | 41100 | 37150 | 9.6% |
2015年 | 37200 | 33150 | 10.9% |
2016年 | 33100 | 24620 | 25.6% |
2017年 | 24470 | 12290 | 49.8% |
国際のETF VIX中期先物指数はどの年を見ても、毎年順調に下落していることがわかります。
また、2012年~2017年の年間平均下落率は、28.7%です。
これら過去の統計から、2018年は1月1日の価格12300から、
2018年12月31日には、
・最小の下落(下落率9.6%)で11119まで
・最大の下落(下落率49.8%)で6174まで
・平均(下落率28.7%)で8770まで
下落すると思われます。
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