日経平均インバース・ダブルインバースとは?VIX指数との違いは?

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著者:VIXパンダ 更新日:2020年12月23日

日経平均インバース・ダブルインバースとは?VIX指数との違いは?

この記事のもくじ
  1. 日経平均インバース・ダブルインバースとは?
  2. VIX指数との違い
  3. 日経平均インバース・ダブルインバースの購入方法と手数料
  4. 日経平均インバースを日経平均のリスクヘッジにできるか検証
  5. 日経平均インバースのおすすめ投資スタイル

1.日経平均インバース・ダブルインバースとは?

インバースとは、「逆・反対」といった意味です。

日経平均インバースインデックスとは、日経平均株価の動きと逆に動くように設計された商品です。例えば、日経平均が2%下落すると、日経平均インバースインデックスは2%下落します。

日経平均ダブルインバースインデックスとは、同じく日経平均株価の動きと逆に動くように設計された商品ですが、値動きは2倍です。例えば、日経平均が2%下落すると、日経平均インバースインデックスは4%下落します。


2.VIX指数との違い

VIX指数は、アメリカの代表的な株価指数であるS&P500が下落すると上昇する商品です。
対象となる株価指数は異なるものの、日経平均インバースインデックスと同様に株価指数の下落で上昇します。

ただし、その値動きには大きな違いがありますので、表にまとめました。

日経平均インバースインデックスとVIX指数の値動きの違い
日経平均インバース
インデックス
日経平均ダブルインバース
インデックス
VIX指数
連動対象銘柄 日経平均 日経平均 S&P500
対象銘柄下落時 上昇 2倍上昇 上昇
対象銘柄
レンジ相場時
下落 下落 10~20の間を推移
対象銘柄
上昇時
下落 下落 10~20の間を推移

このように、日経平均インバース・ダブルインバースは日経平均が下落すれば上昇しますが、それ以外の相場では、どんどん下落していきます。

日経インバースインデックス(コード:1571)チャート

日経ダブルインバースインデックス(コード:1357)チャート

一方、VIX指数は通常10~20の間を推移して、10より下に下がることがほとんどありません。

VIX指数チャート


3.日経平均インバース・ダブルインバースの購入方法と手数料

日経平均インバース・ダブルインバースは下のETFを購入することで保有できます。

購入する場合は、なるべく純資産の多いETFを購入すると、売りたいときに買い手がいないというリスクを低減できます。

日経平均インバース連動型ETFの純資産
ETF名 コード 信託報酬
(税込み)
日経平均インバース・インデックス上場投信 1571 1327億円
日経平均インバース・インデックス 1456 361億円
ダイワ上場投信-TOPIXインバース(-1倍)指数 1457 167億円
日経平均ベア上場投信 1580 155億円

日経平均ダブルインバース連動型ETFの純資産
ETF名 コード 信託報酬
(税込み)
日経平均ダブルインバース指数連動型 1459 984億円
日経平均ベア2倍上場投信 1360 296億円
日経平均ダブルインバース・インデックス 1366 103億円
日経ダブルインバース・インデックス上場投信 1357 76億円

ETFは、ほぼすべての証券会社で購入することができます。

手数料は、個別株を買う場合と同様の手数料が必要です。
野村証券や大和証券など、店舗型証券会社は、大体購入金額の1%前後です。
楽天証券やSBI証券など、店舗を持たないネット証券は、大体購入金額の0.3%前後です。
証券会社により手数料は違いますが、ETFの種類で違いはありません。

また、ETFを保有している間は信託報酬を取られます。信託報酬はETFによって違いがあり、それぞれ下の表のようになります。

日経平均インバース連動型ETFの信託報酬
ETF名 コード 信託報酬
(税込み)
日経平均インバース・インデックス 1456 0.825%
ダイワ上場投信-TOPIXインバース(-1倍)指数 1457 0.825%
日経平均ベア上場投信 1580 0.825%
日経平均インバース・インデックス上場投信 1571 0.880%

日経平均ダブルインバース連動型ETFの信託報酬
ETF名 コード 信託報酬
(税込み)
日経平均ダブルインバース指数連動型 1459 0.385%
日経平均ベア2倍上場投信 1360 0.825%
日経平均ダブルインバース・インデックス 1366 0.825%
日経ダブルインバース・インデックス上場投信 1357 0.880%

例えば、年間0.880%の信託報酬であれば、100万円のETFを購入すると、1年間の保有で8800円の手数料を取られます。


4.日経平均インバースを日経平均のリスクヘッジにできるか検証

有名証券会社が、相場下落時のリスクヘッジとして、インバース型ETFを紹介されていましたので、本当にリスクヘッジとして有効か検証しました。
(証券会社のリスクヘッジ関連記事→相場下落時のリスクヘッジに効果的なETF

日経平均と日経平均インバース・インデックス上場投信(1571)を2016年~2020年保有した場合を検証

下の表は、日経平均とインバース型ETFのチャートです。
日経平均は株価が上昇しているため、長期保有しても大丈夫ですが、インバース型ETFは逆に下落していて、長期保有には向きません。

そのため、インバース型ETFの購入・売却条件を以下のように設定します。

なお、最初は2016年1月にインバース型ETFと日経平均を購入し、日経平均はそのまま持ち続けます。
また、購入金額は下のように設定します。

すると、投資成績は以下のようになります。

日経平均の100万円投資成績
購入時期 購入レート 売却時期 売却レート 投資損益
2016年1月 18819 2020年12月 26624 +41万4740円

インバース型ETFの100万円投資成績
購入時期 購入レート 売却時期 売却レート 投資損益
2016年1月 2327 2016年2月 2423 +8251円
2016年12月 2120 2018年3月 1702 -3万9434円
2018年10月 1486 2018年11月 1635 +2万54円
2019年2月 1681 2019年6月 1685 +476円
2019年7月 1574 2020年3月 1585 +1398円
2020年5月 1574 2020年12月 1135 -5万5781円
(含み損)

合計すると

リスクヘッジの目的で購入したインバース型ETFが、逆に足を引っ張ってしまいました。
このような投資結果になる1番の理由として

点が挙げられます。

日経平均の暴落時期を予測できないため、日経平均が上昇した段階でインバース型ETFを保有し始めなければいけません。
そのため、インバース型ETF保有後に株価が上昇し続けた後に暴落すると、インバース型ETFを売却しても損失を被ることがあります。

日経平均インバースを日経平均のリスクヘッジにできるか検証 結論

日経平均インバース型ETFを日経平均のリスクヘッジに用いた場合、損失が発生する恐れがある。


5.日経平均インバースのおすすめ投資スタイル

結論から言うと、日経平均インバース・ダブルインバースとも、投資対象から外すことをおすすめします。

日経平均インバース・ダブルインバースは、
「今後、株式相場全体が短期間で暴落する」
という悲観的局面で利益を出せます。

ただし、上のチャートを見てわかるように、そのような相場はなかなか現れませんし、暴落前に暴落を察知することも至難の業です。

日経平均インバース・ダブルインバースは、保有し続けると限りなく下落していく銘柄のため、ご自身の暴落予想によほど自信がある人以外は、むやみに購入しない方が無難です。

暴落でも利益を出したい、あるいは暴落時に備えてリスクヘッジしたい場合は、VIX指数を利用した投資法をおすすめします。
詳しくはこちらです→VIX指数への投資法





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